第6回 避難所における段ボールベッドの有用性

第6回




話は少し遡って、




4月9日夕方、名取市の帰りに石巻赤十字病院に再び立ち寄り、プロトタイプ2をドクターに見てもらって実用に耐えるか意見を求めました。





その時、石巻赤十字病院 呼吸器外科の植田医師を紹介してもらいましたが、
植田医師とはその後もずっと、あることで協働することになります。


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石井医師に密着取材中のNHK

赤い服の方が植田医師




石巻合同医療チームのGMである、石井医師を交えて植田医師、松本医師と段ボールベッドが有用かどうか検討してもらいましたが、結局、石井GMからの評価はあまり高くなく、赤十字病院を通じた組織的な展開はできない雰囲気になりました。


しかし、植田医師は避難所での劣悪な生活環境が慢性疾患につながると考えられており、私はなんとか協力させてもらいたいと申し出ました。



植田医師によると、




雑魚寝の避難所での健康リスクは、


1、埃や粉じんを吸い込んで、呼吸器系の病気になる。


2、エコノミークラス症候群になる。


3、高齢者が生活不活発病から寝たきりになる


4、プライバシーがなくストレスで安眠できないため血圧が上がる




などであり、さまざまな慢性疾患による災害関連死が増えると心配されていました。


少なくとも、春とはいえ寒い東北の冷たい体育館の床で、高齢者や子供たちを毛布1枚で生活させるなんて想像もできません。




自分の親や子供を長期間、床で雑魚寝なんてさせられないですよね!(>_<)





阪神大震災でも震災関連死は1000人近くに上りましたが、これをなんとか減らす手段の一つが避難所の簡易ベッド導入なわけです。





ちなみに、避難所の世界標準は簡易ベッドであり

これは欧米先進国だけではなく、アジア諸国でも簡易ベッドが標準です。

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アメリカの避難所の例


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なぜか日本の避難所は雑魚寝




畳文化のためか、もともと日本人は床に雑魚寝することに抵抗はないようです。


しかし、畳といえども土間よりは一段高いわけですから、普通に考えても土間と同じ床に寝るのは変ですよね。




ドクターは、


病院はベッドであり、床に寝ることはあり得ない。避難所も病院と同じだ。



と言っています。




ただ単に低体温症(いわゆる凍死に至る)を防ぐだけではなく、さまざまな深刻な病気を防いでくれるのが簡易ベッドだということが解りました。




せっかく助かった命を、避難所でみすみす無くしたくはない!


だとしたら、



やるしかないじゃんメラメラヽ(`Д´)ノメラメラ




ということで、私は被災地の避難所にできるだけ多く段ボールベッドを導入すべく、さらに活動を広げていくことになりました(^_^;)






しかし、そうはいっても立ちはだかる問題が沢山出てきました。






そう、





1、費用の問題


2、私の体力の問題


3、あまりにも広域である





中小企業の当社では、1回2回はできても、とても継続は難しいのです。




そこで、長年の取引先でもあり私の前職でもあった、大手段ボールメーカーのセッツカートン㈱の西川常務に相談しました。



さっそく当社に足を運んでくれた西川常務は、開口一番、




あほやなー叫び


そんなもん被災地に行ったら、誰かてスイッチ入ってまうやん!メラメラ



と、いいつつも



しゃあないなー、なんとかするわOK




と、バックアップを約束してくれました。

思えばこれが段ボール業界全体を巻き込んだ活動になっていくスタートになったわけです。


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とても大手の役員には見えない西川常務!熱い人です\(*`∧´)/



セッツカートン㈱が材料を支援してくれて、Jパックス㈱が生産及び輸送をすることになりました。




これで体制は整った。

大手のバックアップで、段ボールベッドの活動は加速していきます。




続く