前回では、避難者からの段ボールベッドの評判は良く、どんどん被災地に拡めたいと言う想いが強くなって来た反面、なかなか避難所に受け入れて貰えないもどかしさがあったと話しました。
自治体と防災協定を結ぶというアイデア
そんな時、自治体と大手企業や医療関係や行政の間で防災協定を結んでいて、災害時には相互に支援活動を行っていると言う事を友人に教えて貰いました。
たとえば宮城県との締結企業を見てみると、医療関係や流通大手コンビニや運送業界や報道関係、土木関係など民間企業が名を連ねていました。
http://www.pref.miyagi.jp/kikitaisaku/torikumi/kyotei/index_2.html
↑宮城県のホームページから。
私は
これだっ!\(゜□゜)/
と確信しました!
いろいろな業界が、災害時には直接的に被災地に貢献している。
我々の段ボール業界もお役に立てるのではないか!ヽ(`Д´)ノ
いや、もっと積極的に関与して貢献すべきだ。
しかも自治体の職員も、前例がないと難しいが、仕組みさえがあればその通りに取り組んでくれる!
そうとなったら、いてもたってもいられませんヽ(`Д´)ノ
前出の、セッツカートン㈱の西川常務に無理を言って、大手の業界団体である全国段ボール工業組合連合会の理事長であり、業界最大手レンゴー㈱の社長 大坪清氏にあてた要望書を4月20日付けで提出、業界としての支援をお願いしました。
防災協定へスタートになった、要望書。
私や、私の会社だけではいくら頑張っても焼け石に水だし、そもそも被災地で受け入れられるのであれば、業界を挙げて支援をすれば業界の為にもなる。
そう考えたのです。
後日、レンゴー㈱の本社へ説明に行き、担当の役員は十分理解をしてくれました。
大坪社長は、
業界としてはなかなか難しい面があるので、レンゴーで支援をやっていこう。
と言ってくれました。
これで、段ボール最大手の協力も取り付けた!(かなり強引!)
ますます、被災地に拡げることに邁進します!
エコノミークラス症候群研究の榛沢助教授
平成23年4月20日の産経新聞朝刊トップに、興味深い記事が載りました。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110420/dst11042020080031-n1.htm
被災地の避難所では、脚に血栓ができる静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)の発症に注意!
という新潟大学医学部の榛沢講師の記事です。
榛沢医師は、平成16年10月23日発生した中越地震後、乗用車で避難生活をしていた人の中で、エコノミークラス症候群により亡くなった人が多く出たのをきっかけに、研究を始めました。
その榛沢医師のチームが、3月19日に実際に南三陸町に入り検診をしたところ、655人中93人、実に約14%に血栓が認められたのです。
私は、インターネットで検索をしてさっそく榛沢医師にメールを送りました。
”段ボールで簡易ベッドを考案して、被災地に提供していますが範囲が広く、もっと普及させる為に業界も巻き込んでいきたいが、その為にも医学的な裏付けが必要です。ご指導ください。”
と言う内容です。
幸運なことに榛沢医師からさっそく返信が来て、(^_^)v
”中越地震以来、中越沖地震、能登半島地震、岩手宮城内陸地震などで調査をしてきたが、いくら避難所の環境を良くしても雑魚寝の避難所では5~10%の血栓が発生することを突き止めている。
長年、これ以上の予防には簡易ベッドの導入しかないと訴えてきたが、なかなか進まないで困っている。”
という内容でした。
しかも、石巻赤十字病院の植田医師とは知り合いだと言うではないですか!
なーんや!そうやったんか!
それなら、話は早い!ヽ(`Д´)ノ
ということで、榛沢医師にも現地の避難所で待ち合わせして、段ボール製簡易ベッドを見てもらうことになりました。
続く