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2012.05.17

第23回 全国に防災協定を

PR活動開始


6月30日に仙台市のホテルで開催された、日本静脈学会に段ボール製簡易ベッドを展示しましたが、以後新潟大学医学部助教授の榛沢医師は、各地で行われる様々な学会の発表の際には必ず展示をして、医師をはじめ医療関係者にもその重要性を認識してもらうように取り組みを始めました。


と言うのも医学界でも、災害時の避難所ではエコノミークラス症候群や廃用症候群から震災関連死に至るとの認識はあるのですが、その原因を取りさる簡易ベッドの有用性は全く認識されていないという状況なのだそうです。



先ずは医学会に広く知ってもらい、そして裾野を拡げるように一般の方にも知ってもらう必要がありました。


榛沢医師の学会展示をサポートしながら、私は各自治体の防災訓練や防災展などに出店して、市民や来客に周知してもらうようPR活動を始めました。


段ボールベッドの軌跡

6月25日防災訓練での展示 浅川天王寺区長と


段ボールベッドの軌跡

7月23日京都で行われた肺塞栓予防セミナーで展示と榛沢医師の発表


段ボールベッドの軌跡

セミナーで今後の展開を打ち合わせ




また協働しているセッツカートンは、自治体との防災協定を拡げていこうと言う計画で、初の愛知県新城市に続いて防災意識の高い自治体と次々に結んでいくことにしました。


全国には約1,800もの自治体があるので、やりがいは十分です。



もちろん目標は全国制覇ヽ(`Д´)ノ



日本中、どこで何が起こっても、避難所には段ボール製簡易ベッドが届くという仕組みを作らないと、まだら模様では意味がありません。


そうすれば、少なくとも何割かの災害関連死や深刻な慢性疾患を、確実に減らす事ができるのです。



まさに命を守る段ボールベッド((((((ノ゚⊿゚)ノ



永年段ボールの仕事をしてきて、こんなにやりがいと使命感を持ったのは初めてです。


段ボールベッドの軌跡

7月14日愛知県小牧市との防災協定の締結式


段ボールベッドの軌跡

8月11日 関東地方初となる横浜市瀬谷区と締結



段ボールベッドの軌跡

8月17日 大阪府で初めて締結した熊取町中西町長と

段ボールベッドの軌跡
8月23日に締結した大阪府松原市の澤井市長と



段ボールベッドの軌跡

北陸地方で初めての締結 8月30日福井県あわら市の橋本市長と



以上のように、セッツカートンが中心になって全国各地の自治体と次々に防災協定を結んでいきました。


開発者である私も、段ボールベッドの有効性や活動の経緯などを説明をする為に、各地の役所まで赴きましたが、色々なところに行けて結構楽しい出張です。ただ旅費は自腹なので痛いのですが(iДi)








横浜市瀬谷区



なかでも、今後大きく展開していくきっかけになった自治体がありました。横浜市瀬谷区です。



榛沢先生の関係で紹介を頂いたのがきっかけだったのですが、外ノ池区長は、災害発生時には病気予防の観点からも簡易ベッドやパーテーションが必要だが、備蓄の要らない段ボール製簡易ベッドが素晴らしいと高く評価してくれました。



更に、私達はこの仕組みを全国に作りたいと言うと、それなら瀬谷区が先陣を切って協定を結べば、日本最大の市町村で370万人もの人口を介する横浜市と協定を結ぶことに繋がるかもしれないから、先ずは区として締結しましょうと言ってくれたのでした。



これは非常に有難い話でした。そもそも、市町村レベルではなく区単位で協定を結ぶ事が、あるのかどうかも定かではなかったのですが、外ノ池区長の大英断で締結が決まったのです。


段ボールベッドの軌跡

協議をする段ボール関係者と外ノ池瀬谷区長(右端)

段ボールベッドの軌跡
担当の阿部さん

また、実務を担当していた総務課の阿部さんは、段ボール製簡易ベッドのことを防災訓練を通じて区民に知ってもらおうと取り組んでいましたが、そのかいもあって8月28日に行われる、首都圏メガ自治体の合同防災訓練、九都県市合同防災訓練に参加をする事になり、瀬谷区内各所での段ボール製簡易ベッドの展示及び体験を担当しました。



プログラムは、区内の指定避難所である中学校を避難所に見立て、中学生が段ボール製簡易ベッドを使った避難スペースの設営なのですが、そこで説明と実演指導をしました。


毎年自治体が開催する、地域防災訓練で段ボール製簡易ベッドを使ってもらう事で、地域への周知と安全安心につながる事になると思います。







横浜市長の来場


そしてそこに、ある人が視察に来ました。その後の活動に大きな影響を与えるであろうキーマンです。



それは、横浜市の林市長。市長は、実際にベッドに横になり寝心地を確かめ、東日本大震災での段ボール製簡易ベッドの活躍の説明に、それは良いものを作ってくれたと大変喜んでくれました。



そして横浜市としても、是非取り組みましょうと言ってくれたのです。


日本最大の市町村であり最大の政令指定都市でもある横浜市は、大阪市や名古屋市などその次の規模の政令指定都市が、常に動向を注視している自治体です。


防災協定を結んでくれればインパクトは最大になり、他の政令指定都市は後に続けとばかり右に倣えをする事になると予想されるのです。



私は、これは大変な事になってきたなと、武者震いを感じたのでした。


後日、ある人を介して林市長に再び面会することができましたが、この事は今後改めて触れたいと思います。

段ボールベッドの軌跡
中学生が段ボール製簡易ベッドを使った避難所設営を体験

段ボールベッドの軌跡
皆でよーいどんで作り始めるとあっという間に完成
段ボールベッドの軌跡

完成した避難スペース

段ボールベッドの軌跡

地域の人も体験  と言うより休憩所に?

段ボールベッドの軌跡
この様子を横浜市の林市長が視察に(右から2人目の女性)

続く

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