大阪への帰り道、今回のベッドは完成度が低くかえって迷惑をかけたかなと少し後悔していましたが、次回は良いものが届けられるかもしれないと楽しみにしていました。
第5回
その頃、
徐々に震災の被害の全容も報道され、日本中悲しみと絶望に包まれていました。
しかし反面、支援の輪も広がりつつあり、子供たちが通っている幼稚園でも、義援金や支援物資の募集が始まり、瞬く間に沢山の支援が集まりました。
そこで、PTAのお父さんからぜひ同行したいと申し出があり、段ボールベッドの新タイプと、特に子供たちへの支援ということで、文房具やおもちゃなどを運びこむことに。
またボイラー会社㈱ヒラカワガイダムと、キャンプ用品の㈱ロゴスコーポレーションとのコラボ商品である、災害用の仮設風呂の提供をしたいのだが寄贈先が判らないと、学校の先輩でもある平川社長から相談がありました。
このころはまだ自衛隊の設営したお風呂などがが利用できる避難所はごく僅かで、震災以来1ヶ月経ってもまだお風呂に入っていない人が沢山いました。
私は、さっそく名取市災害対策本部に掛け合ったところ、ぜひほしいということで設置が決定。
このお風呂は、一日に最大1,000人が入浴できる優れのもで、価格は
なっ、なんと600万円もします!ヽ((◎д◎ ))ゝ
すごい!太っ腹!平川社長
男前は顔だけじゃなかった!ヽ(゜▽、゜)ノ
そんなことで、私たちの魂胆は、
避難者の皆さんにゆっくりお風呂につかって疲れを癒してもらい、後は暖かい段ボールベッドで寝てもらう(=⌒▽⌒=)
を事を目的に、
4月8日夕方、再度名取市に向けて、5人でバンとトラックトラックに分乗して大阪を出発しました。
今回は、東名高速と東北道を経由で宮城県を目指します。
ただ相変わらず、4トントラックの運転は私1人!キツーイ!眠ーい!でも頑張ります!
順調に距離を伸ばし、明けて4月9日午前10時、12時間をかけて名取市役所に無事到着。
㈱ヒラカワガイダムの避難所用のお風呂を積んだトラックも、8日滋賀県の工場を出発していて、9日の朝には現地で無事に到着していました。
さっそく、災害対策本部の太田さんに立会いの下、お風呂の設置作業開始。
避難されている方の、笑顔が楽しみです!(´∀`)
そして、我々が運んできた段ボールベッド85床も無事にお届けしました。
これは、名取市内17か所の避難所に各5台づつ配置して、高齢者で体が動きにくい人や体調を崩した人の為に、避難所とは別の部屋で使うものです。
4月とは言えまだまだ寒い上、避難所のような人口密集している場所ではインフルエンザや下痢嘔吐などの、いわゆる感染爆発の危険性があったのです。
ここで、避難所の様子を記しておきます。
13回に及ぶ被災地入りで、合計40か所ほどの避難所に立ち寄って来ましたが、概ね、体育館や市民ホールなどを利用して被災された方は長期避難を余儀なくされていました。
そしてその住環境ですが、限られたスペースにすし詰め状態の避難所が多く、ほぼすべて雑魚寝です。
この雑魚寝が大変な慢性的な疾病を引き起こすのですが後に記したいと思います。
一人当たりのスペースは、たたみ一畳ほど。周りに荷物も多くスペースは限られています。
また、パーテーションで区切っている避難所とそうでない避難所もあり、いずれにしてもプライバシーは無いに等しい状態で、
本当にとても人間らしい生活とは言えない厳しい環境でした。
さて、お風呂もセッティングできたようです。
にぎにぎしく、佐々木市長に対して
段ボールベッド85床、災害用お風呂、その他子供たちへの支援物資を寄贈いたします! o(^▽^)o
みたいな感じで目録を読み上げました。笑
初めての体験です。
今回は、避難所のニーズにぴったり合った支援ができて大変満足でした(^O^)/
これが実は大変大切なことなんです。↑
良くも悪くも支援者の一方的な思いで支援を押し付けるとただの迷惑ですし、さらに本来必要な支援が届かない可能性もあるからです。
そしてこのことが、なんと!
翌日の日刊スポーツに!ヽ(゚◇゚ )ノ
いやーびっくりしました。人生初です!v(^-^)v
嬉しいものですね!
なんか、苦労が報われた感じがしました。
充実の3日間、今回も無事に大阪にたどり着きました。
続く